【ポイント】 〇 独自の人工ヘモグロビン化合物hemoCDにより、硫化水素中毒の解毒に成功 〇 CO中毒および青酸(シアン)中毒の治療薬と同一成分で効果を発揮 〇 投与後はすぐ尿として排泄されるため安全性が高く救急救命用途に適している 【概 要】 ...
2020年10月、医師主導のFIH(First-in-human)試験で人工赤血球「ヘモグロビン・ベシクル」が初めてヒトに投与され、その後、重篤な有害事象は認められなかった(Blood Adv. 2022; 6: 5711-5715.)。過去には世界中で数え切れないほどの人工赤血球が研究・開発されてきたが、そのほぼ全てが実用化には至っていない。ヘモグロビン・ベシクルは奈良県立医科大学医学部化学教室 ...